当店では、石臼で麦を挽くところからパン作りをはじめ
日本古来の酒種や、ヨーロッパに古くから伝わるルヴァン種を使用し、パンを発酵させ、大型の石臼でふっくら・もちもちに焼き上げています。
もちろん使う素材は、地元で採れる低農薬の国産小麦をはじめ、
オーガニックのドライフルーツなど安全性の高い物を使用し、使う具材もほとんど手作りでやっております。
国産小麦の持つ香ばしい風味と、天然酵母の持つさわやかな「甘み」とそれによって出来上がる「もちもち」とした食感は、
愛知県・・・いえ、日本中どこにも負けない自信があります。
飽きのこない本場フランスの味、そして新しい日本の味を是非お楽しみください。
石臼で自家製粉。
挽きたての麦は、穀物のとてもとても幸せな香りがします。
プースでは挽き立ての小麦を、翌日から使用します。
それは製粉した時点から粉の酸化が始まり、質が落ちるためです。
私の手(経験)と、天然酵母を使用する事により、生地だれしやすい挽き立ての小麦でもパン作りを可能にしています。
プースでは、市販の酵母(イースト)を一切使用していません。
「野生種のグリーンレーズン酵母」をはじめ、「小麦酵母」「ライ麦酵母(ライサワー)」「お米の酵母(酒種)」「季節のフルーツ酵母」でパンを発酵・熟成させています。
自家製自然酵母を使う理由は、
無添加のパンを作るため
麦のもつ旨みを最大限に引き出すため
天然酵母はパンを発酵させるほか、天然酵母自身のもつ自然の力によって酵素の働きをコントロールしたり、パン生地の骨格を強くするなど、パン作りには欠かせません。
生地づくりは機械ごねと手ごねを併用。小麦は、食の安全性から国産のものだけを使用しているのですが、
パンの骨格となるグルテンの力が弱く、とてもデリケートなため、従来製パンには向かないとされてきました。
しかし、手ごねを併用をすることにより、国産小麦の無添加パンを実現!!
また、パンの一番おいしい状態も逃さないのです。
遠赤外線効果で、ふっくらもちもち。
業務用の電気窯と比べ、半分程度の時間で焼き上げることが可能。
それは、大型の石窯特有の充分な遠赤外線効果により、内と外が同時に焼けていくから。
地元で採れたものを中心に、できるだけ安全性の高いものを選んでいます。
また、小麦本来の旨味を生かすため、卵・バター・牛乳・砂糖をほとんど使っていません。
小麦:国産小麦100%(北海道・愛知・岐阜・三重)
ライ麦:オーガニック(カナダ)
塩:天日塩(沖縄)
砂糖:粗糖(鹿児島)
バター・牛乳・生クリーム:四つ葉・タカナシ乳業の無添加
ドライフルーツ:オーガニック・低農薬
卵:自然卵(愛知県岡崎市の地鶏 おうはん)
プースは素材本来の風味が生きる、安心・安全なパンを目指しています
※国産小麦は収穫される3ヶ月前より農薬の使用が国により禁止されています。
収穫後も同様、防虫・防カビのための薬品等の使用は禁止されています。
注(※)外国産の小麦は、収穫された後の農薬(ポストハーベスト)が特に問題であり、日本の国内で流通されるまでの間、カビや虫がいなくなるまで徹底的に農薬はくり返されます。
ライ麦は、カナダ産オーガニックのものを使用。
一般流通している全粒粉は、製粉してから時間が経っており、
麦のうまみがない他、酸化も進み独特のくさみがあります。
そこで、プースでは、新鮮な麦の本当のおいしさを味わって頂くために、自家製粉しています。
小麦全粒粉 … 岐阜県産農林61号
ライ麦全粒粉 … カナダ産のオーガニック
無添加で味わい深いパンを作るため、自家製酵母で(パンを)発酵・熟成させています。
プースのすべてのパンは、一切のイーストや改良材を使用していません。
酒や味噌同様、パンも発酵食品。
酵母を使う事でそのうまみを引き出すことが出来、さらにパンが出来上がる過程での化学的作用を、酵母のもつ自然な力(Phを下げることでグルテンを引き締めたり、酵母の増えやすい環境を作ったり、酵素活性のコントロールなど)で行うことが出来ます。
牛乳にレモン汁を入れると、どろっと少し固まるのをご存知ですか?
Phがさがることで、牛乳のたんぱく質が固まったものです。
それと同じ事をプースのパン生地作りでは行っています。
(↑ 大昔イーストやパンこね機が開発される以前の天然酵母パンの作り方と同様)
小麦粉に水を加え、少しまぜるだけでグルテンが出来るのですが、現在の一般的なパン作りでは(イースト使用)、ミキサーでぐるぐると回しなが酸化させ、パン生地にしていきます。
でもこのようにして作ったパンは、あまりおいしくありません…。
『自然の力で作ったパンが一番おいしい。』
麦の粒の表面には、酵母のほか、うまみを作り出す乳酸菌や酢酸菌、デンプンを糖に分解する酵素などが沢山ついています。
石臼で自家製粉した新鮮な麦から酵母を起こします。
低温からはじめ、乳酸発酵にしっかり時間をかけることで、うまみ(酸味・苦味・渋み・甘みなど)が引き出されたおいしい発酵種が作られます。
発酵種を使ったパンつくりは、酵母自身のPhが低いため、パンをこねる時間や、発酵時間の短縮ができる上、出来上がったパンもすごく味わい深いものとなります。
―― 酵母 ――
麦 + 水 25℃~30℃
まず乳酸発酵が始まる。
Phが下がり、雑菌が減る。
ここで複雑なうまみの多くが生まれる。
弱酸性を好むパン酵母が増える。
―― パン作り ――
ミキシングと酵母の力で、グルテンを引き締め、パン生地にする。
・一次発酵(25℃~30℃) 増える
デンプンを糖に分解し、その糖を酵母が食べ、増殖する。
・二次発酵(30℃~40℃) ガスを沢山出し膨らむ
増殖するのを止め、デンプンを炭酸ガスとアルコールと水に分解する。
焼成
―― 小麦酵母 ――
―― グリーンレーズン酵母 ――
・レーズンの甘みのある(ワインのような)酵母。
・少し砂糖の入った配合でも使用可能。
(対粉10%以下まで)
・生のフルーツに比べ、通年安定して酵母作りができるため、発酵力が大きい。
・Phはあまり下がらないので、パン生地の引きしめ効果が小さく、これ単体では、パン作りに使用しないが、小麦酵母の併用することにより、酸味を抑えた、ふっくらしたパン作りが可能となる。
―― ライ麦酵母 ――
・ライ麦を配合したパン(使用する粉の20%以上)に使用。
・焼くとはちみつの様な甘い香りが出るが、酸味が強い。
・Phは、小麦酵母より低く、パン生地の引きしめ効果が大きい。
―― 酒種酵母 ――
・炊いたご飯と、米麹、水で起こした酵母
紫色をしているのは、石臼挽きの黒もち米を入れているから。
(黒米についている乳酸菌がPhを下げ、酵母菌を増えやすい環境にし、結果的に発酵力の強い酵母となる)
・耐糖性があり、砂糖の配合が多いパンに使用。
・甘酒のような、独特の甘い香りのするパンになる。
遠赤外線効果が絶大で、300℃の高温で、短時間に焼き上げる事が可能です。
2000gもある大きなパンも、15分程で、しっとり・もちもちに焼き上げます。
(一般的なフランス窯では、焼くのに40~50分かかり、皮が厚く、パサパサとし、味もタンパクになってしまいます。)
(フランスパンなどの)小型のハード系のパンの焼成を得意とした万能窯(ドイツでは石窯認定を受けています)。
クロワッサンやあんぱん・メロンパンなどもおいしく焼けます。
スチームを出す事により、皮をパリッとさせ、それと同時に中に水分を閉じ込め、しっとり焼き上げる事ができます。
翌日以降も、パンが固くなりにくく、しっとり、おいしく食べる事ができるのがこのオーブンの長所です。